無用の用~雑談板

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井伊直弼と水戸斉昭 - 小狸工房

2021/07/25 (Sun) 22:21:49

で、

この二人は立場の違いから対立していたわけだけれども、突き詰めれば二人とも同じビジョンを描いていたのが良く分かった。

特に直情径行、戦争バカのごとき水戸斉昭は、時系列に沿ってその行動を追うと、いずれは開国に踏み切り、真に重要なのはそこから活躍できる国際的感覚を持てる人材の育成だとは理解できていたのである。

水戸とは北からの攻撃に備えて江戸を護るための藩なのである。南からは尾張徳川が防衛するのである。攘夷が水戸のレーゾンデートルなのである。
しかし攘夷とは皇室から下された任務なのである。皇室あっての水戸藩なのである。天子様の勅命により攘夷の義務があり、かつ徳川には絶対の忠誠が求められるのである。
板挟みなのである。

徳川幕府は開国止む無しの結論に至り、斉昭もそれももっともだと同意しながらも、考明天皇の
「異人を上陸させてはイカーン!」
という命令にも従わなくてはならないのである。
「水戸も天皇も蹴散らしちゃえばいいんですよ、外交は幕府の仕事なのだから幕府の決定に従えって」
というのは磯田氏の論である。
むしろ井伊は先に下からの突き上げを懸念し、不穏分子を安政の大獄によりことごとく粛清した。

後は天皇様を説き伏せられれば先へ進めるのであるが、何と言っても状況を理解できない皇室に痺れを切らせて皇室に無断で日米通商条約を締結。
これに立腹した斉昭は謹慎中だというのに江戸城に押しかけ井伊を激しく詰問したとされるが、井伊はのらりくらりとこれをかわしていたという。
問題はここでのやり取りの内容だ。一般には斉昭が井伊を非難したように取られているが、どうやら実情は
「どうしてもう少し待てなかった、俺が部下を通して天皇様を説得する準備があったのだぞ」
というところでは無かっただろうか。

井伊直弼はもう、これで駒を一つ進められたのだから、自分が死んで誰かがそれに続けば良いとする。水戸の過激分子がテロを企てているので警護の数を増やして通勤ルートを変更しろと言う度重なる忠告に耳を塞ぎ、桜田門外の変に至る。
無断で江戸城に登城した責任を問われて永世蟄居を言い付けられていた斉昭は、井伊暗殺の報せを受け、
「幕府の最重要ブレーンを殺害していい気になっているとは何事だ!」
と怒髪天を突いたという。

あとほんの少しの時間があれば、あとほんの少しの人材が見つかれば、全ては上手く進められたはずなのに。
二人はここを惜しんでいたのではないのかと。

安政の大獄により水戸藩の尊王攘夷派はまとめて失脚、藩政は進歩派が牛耳ることになるのだが、これに反発した過激派が集合決起、天狗党を結成して内ゲバを繰り返す事態となり、水戸藩は急速にその力を失い、幕末の争乱からその姿を消す。

攘夷の信念に雁字搦めになって自滅した水戸藩というものの存在を。

渋沢栄一と平岡円四郎 - 小狸工房

2021/07/25 (Sun) 22:38:32

だが確かに人材は育った。

水戸からは一橋慶喜が将軍に推挙され、彼を支える平岡円四郎が栄一を京へ引っ張り出したのだ。
外国とは戦争をするものではない、互角に渡り合い商売に精を出し、この国を大きくせよと。

何より直前まで倒幕を主張していた栄一を水戸藩に召し上げようというのだから並みの判断ではないのである。頭が良くて血の気の多い、この青年であれば、何が本当にこの国に求められているのかが理解できるであろうと。倒幕も佐幕も超えて、新しい日本を創れと。

だがこの先見の明こそが、円四朗の命を奪うこととなるのだが。

栄一の檄文 - 小狸工房

2021/07/25 (Sun) 22:52:39

「これって要するにアジビラなんですよ」

と切り出した高橋源一郎氏に一同が爆笑。
「アジビラに重要なのは理路整然としてちゃむしろいけないの、とにかくらしい言葉を並べなくちゃ」
これに
「激情を煽らなきゃアジビラじゃないですもんね」
さらに
「具体的な内容じゃなくて大切なのはリズムなんですよね」
と続く。

いかにも若者らしい馬鹿檄文を書き上げて高揚していた栄一たちであるが、従弟の長七郎は京で本物の戦と弾圧の光景に打ちのめされていたので、ここで決起しても百姓一揆程度にしか思われんぞと栄一を徹夜で説得する。


ここで注目したいのは、アドルフ・ヒトラーの演説もそっくり同様に評されていることだ。
実際に現場で聴いていた人の回想では
「その語り口は熱情に満ち溢れ、断固とした決意に固められ、それでいて中身は何も無かった」

比較的真面目な話題になると - 小狸工房

2021/07/26 (Mon) 19:47:44

アクセスが減るな。

猫と料理の話題こそさして面白くも無いと思うのだけど。

猫はいくらか妥協して、作業場の中央辺りで子猫を遊ばせるようになった。
出来ればもっと奥が良いのであるが。ちなみに入り口から裏口まで50メートル以上ある。

渋沢栄一と岩崎弥太郎 - 小狸工房

2021/07/26 (Mon) 22:08:06

株式会社をいくつも起こして、広く人材と資本を世間に行き渡らせるべきだという渋沢と、強固な財閥を形成し、力のある者がこの国を支えるべきだとする岩崎と。

「蒼天を」がちっとも面白くないものだから。
こうした意地と金のぶつかり合いは後半に持ち越されるのであろうか。血洗島から上京までは最初の三回くらいで十分だけど。

晩年は社会活動家として奔走した栄一を語ろうというのであれば、とてもこのペースでは間に合わないが。
老人となってからの栄一には興味が無いのだろうか。

彼は最晩年まで自分に何ができるのかを考え抜き、行動した。
江戸徳川、最後の幕臣としてのこれが彼の生き様だ。

子猫たちもすくすくと - 小狸工房

2021/07/27 (Tue) 12:47:23

と言いたいところだがなかなか太らん。
蚤が多過ぎるようだ。

妹がいてくれれば手際よく洗えるのだが、さてどうするか。
今の段階では個体識別がほぼ不可能なのでどこまで洗ったのか分からなくなるのじゃ。
箱に押し込めてやろうか。

そもそもはママニャンコが洗われるのを嫌うので、ここから蚤は延々と供給されるのだが。実に遠慮なく咬み付かれた。

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