無用の用~雑談板
海防論 - 小狸工房
2021/02/28 (Sun) 20:54:42
同床異夢。
林子平たちが説いたのは飽くまでも外国からの侵略を退けるためのものであり、これは外交を前提としたものである。開国は必然と見ているのである。
一方、水戸派を含む攘夷論者はとにかく夷敵、討つべしであり、かなり単純な拒否反応である。
海防が疎かであっては外圧に耐えられず、一方的に不利な条件を突きつけられるであろうと。今のうちに防衛態勢を整えて国論を統一し、欧米に伍する外交を展開せねばならぬと。
幕府はこれをことごとく黙殺したので、黒船来航に慌てふためいた挙句、高島秋帆を軍事顧問に迎える一方で水戸派に攘夷を託するという下策に出る。
統合した策を打てぬまま後に長州の暴走を招く結果となる。
海岸線防衛 - 小狸工房
2021/03/01 (Mon) 00:38:55
幕府は諸藩に海岸に大砲を据え外国船の接近に備えるよう大号令を発するのであるが、すでにどの藩も財政は逼迫し、戦国時代来の青銅砲を持ち出す藩、並べはしたが砲弾も火薬も用意できなかった藩、木でできた模型で済ませる藩、それもできずに張りぼてを作った藩、それすらできなければ幔幕に大砲の絵を描いて張ってみたりして。
射撃訓練など長いことやったことも無いので、物は試しで試射してみたら砲身が木っ端微塵に炸裂する。ひびが入っていたのだろうな。
第三回 - 小狸工房
2021/03/01 (Mon) 12:56:53
高島秋帆も元は攘夷論者であったが、収監中に考えを改める。下手に武力に訴えては阿片戦争の二の舞になる。
これも収監中にも何かの形で情報を提供するシンパがいたのだろうな。
国防に配慮しながら外交努力に励まなければならない。
頼山陽などはもっと早くから外交の多角化を訴えていたのだが。
買い付け - 小狸工房
2021/03/01 (Mon) 13:03:35
種付けではない。
ああいうのは売る側も話を合わせながら買い手の力量を見ているものだが。
若いのが思いの外良い値を付けるのに気を良くするが、
「この値で良い、だが来年も頼むぞ」
駆け引き無しでこう言われてはね。
父親は気前が良過ぎると窘めるが、来年の買い付けの約束も交わしてきたと聞き、大目に見ることにする。
何より初めてなのだから、条件を良くしないと売ってもらえないかもしれないし。
商才とは言うが、基本はやはり人柄だ。
だが、これから幾度も苦い思いもすればこそ、大物に育つのであろう。
呉鎮守府 - 小狸工房
2021/03/02 (Tue) 01:00:56
大小、無数の小島が天然の要害となり敵艦の侵入を防ぐのでごわんす。
まさか数十年後には頭の上から来るとは思わなかっただろうな。